787, 777X, F-35, COVID-19 アップデート

787、777X、F-35関連のニュースをアップデート。

787プログラム
現在の生産レートは月産10機です。
しかし、航空会社への納入はスムーズに行っておらず、5月は0機、6月は3機の引渡しとなっています。COVID-19の感染が報告された4月に生産を停止した期間はありましたが、機体製造は続けられ現在ボーイングには約50機の機体が引渡しを待っています。これは通常の約倍の機体数です。
引き渡しが遅れている理由は、COVID-19の影響で旅客が激減し、航空会社の業績が悪化した為、機体の引取りを延期していることが大きな理由です。

ボーイング社は5月上旬に2022年からの生産レートを月産7機とすると発表し、現時点では2021年6月以降8.3機に落とし、徐々に7機へと減らしていくようです。状況によっては更なる生産レートの変更もあると述べていますので、6機、5機となる可能性があります。

777Xプログラム
現在の生産レートは月産1機です。(既存777は秋までは3機程度、その後2→1となる)
引渡し時期は一年遅れて2021年の予定でしたが、型式証明取得が2021年末にスライドするようです。これは737MAXの再認証作業をめぐって実施方法に問題が多く見つかり、それらを修正した再認証方法を777Xでも適用する為、日程の遅延が避けられないようです。COVID-19で旅客もいない中、遅れに関してはもう問題では無くなりましたね。この為、ボーイングも早速減産を計画しており、2021年以降は月産0.5機、2022年以降は月産1.8機へと減産を検討しています。

F-35プログラム
 現在進行中の世界最大の防衛プログラムであるLockheed Martin F-35製造プログラムは、再開中に膨大なサプライヤーがおりCOVID-19の影響を受けています。
現在製造プログラムは2〜3ヶ月遅れており、2020年の生産レート数に18〜24機程の影響を受けるようです。
2020年の当初の目標は年産141機です。
F-35はこれまでに540機が製造&引き渡され、1000名以上のパイロットと10,000名の整備士がトレーニングを受けてきました。
8ヶ国がF-35を受領しており、そのうち6ヶ国でIOCを取得しています。(IOC=Initial Operational Capability=初期運用能力)
現在、機体はTech Refresh 3フェーズのコンピュータアップデートを受けており、新たなソフトウェアのモードを使用することができるようになり、相互運用性、新しいデータリンクなど現代の戦闘に重要なリンク能力の点で強化されます。
また、今後数年間で20種類の新しい武器を運用できるようになり、作戦能力の強化が図られる予定です。