先月、墜落した自衛隊のF35戦闘機について、岩屋防衛大臣は、現場付近の海底でエンジンや主翼の一部とみられる部品を発見し、引き揚げたことが明らかにしました。
機体が沈んだと見られる現場海域の水深が最も深いところで1500メートルあり、これまでに操縦席の一部などが見つかっていますが、捜索は難航しています。
5月上旬に操縦席の部品の一部とフライトレコーダーが見つかっていましたが、メモリーカードは見つかっておらず、墜落原因は不明のままです。←令和元年8月9日の航空自衛隊による事故調査結果で、「事故機が過度な急降下姿勢となったのは、水平線が確認できない暗夜の環境下において、事故機操縦者が加速度(G)を伴う急降下旋回を実施する間に、自覚しないまま空間識失調に陥ったためと推定される。また、有効な回復操作が行われないまま海面と衝突したのは、事故機操縦者が空間識失調のため過度な急降下姿勢に陥っていることを認識しておらず、回復操作を実施できなかった、又は、警報により回復操作を試みたものの間に合わなかった、と推定される。」と報告されています。
<2019/5/31更新>
岩屋毅防衛相は31日の記者会見で、現場付近の海域に部品が散在していることから「かなりのスピードで海面に衝突した可能性が高い。非常に破損が激しい」と述べ、機体は大破したとの認識を示しました。
空中給油時に使用する給油口の一部などの部品を発見し、引き揚げたようです。
<更新終わり>
各国での配備は比較的新しい機体のため、始まったばかりで、今回の墜落は同型機としては世界初の墜落事故となっています。
先日トランプ大統領が海上自衛隊護衛艦「かが」を訪れた際に、自衛隊が新たに105機のF-35を購入することに言及しましたが、これは2018年12月の閣議で「F-35A」63機と「F-35B」42機を追加する方針を決定していた件で、日本が初回発注分42機(1機事故損失)とあわせて、合計148機を導入することになります。