AIRBUS – 2025

エアバス

ボーイングがこれだけ酷い状況だったわけですから、エアバスは創立以降最大最高のチャンスを目の前にしていましたが結局それを活かすことはできませんでした。

主な理由はサプライチェーンがコロナで打撃を受けたこと、そしてエンジンメーカーの問題、内装品メーカーの遅延が足を引っ張りました。

エンジンメーカーでは特にPW社(プラット・アンド・ホイットニー)の問題、CFMなども程度は低いものの遅延の原因となっています。ロールス・ロイスのトレントXWB-97の問題も遅延に大きな影響を与えました。

エンジンが無ければ、機体は引き渡せませんので、エンジンメーカーがシャキッとしない限りは、エアバスが望むレベルまで生産を増やすことができないことを意味します 影響を受けている機体はA220、A320、A350です。(A330は一般的に影響を受けていないです)

このような状況で、エアライン各社からの注文需要が、供給を上回っている状況となります。

受注状況は受注残が溜まりに溜まり、Aシリーズの機体に関しては、2030年くらいまでの生産ラインは既に売り切れ状態となっており、その為、今後10年以内の引き渡し機体についてボーイングに幾つかの注文を取られている状況です。

 

現在エアバスでは今後計画している生産レートアップに向けて人員を増やしており、現状、生産ラインに人員が多すぎる状況で、超過コストは利益率を圧迫してます。サプライヤーのリズムが回復し、レートアップが達成されるまでエアバスは苦しい状況となるのではないでしょうか 知らんけど。

 

将来プロジェクトとしては、水素燃料の機体研究を続けていますが、これは空想科学の本のネタに将来なるだけでしょう。現在、政府の資金は2027年に尽きますので、資金調達が完了した時点でこの研究開発は終了すると思います。

 

エアバス社から新しい機体の発表等はないと思います。開発したくても、後から書きますがエンジンメーカーが新規エンジン開発どころではなく、エンジンが無ければ新しい機体も夢見ることができないのが現状です。

今年 (さらに言えば、来年も) 新しい飛行機の発売は期待しないでください。また、今は新規の機体を発表するタイミグではありません。ボクシングの相手のボーイングがまだ試合に向けて減量できておらず、試合開始まで何年もかかる状況ですので、エアバスがすぐに新しい飛行機プログラムを開始するインセンティブはありません。

そうすると、航空機の交換需要が損なわれ、価格が下がることになります。

エアバスの防衛部門と宇宙部門は、ニュースにもならないくらいエアバスの利益の足かせとなっており、書くネタさえありません。