米海軍(USN)のボーイングF/A-18E/FスーパーホーネットとEA-18Gグロウラーは、昨年ミッション遂行能力は約50%でしたが、昨年9月のマティス前国防長官が各軍の戦闘機稼働率に関して求めていた、80%のミッション遂行能力を越える事が出来たと米海軍は伝えています。これにより343機のF/A-18E/Fスーパーホーネットと95機のEA-18Gグロウラーがミッション遂行能力を備えた状態となります。
この目標を達成するために、海軍はNSS-A(Naval Sustainment System-Aviationを導入し、民間企業のベストプラクティスを活用して、定期点検の見直し、整備士の増員、機体部品の生産効率向上、部品供給(サプライチェーン)のデータ収集と展開の分野で大きな改善を行なった結果のようです。
F-35に関しては、A、B、Cモデル共に80%のゴールをまだ達成できていないようです。(以前の記事)
空軍に関しては、F-16戦闘機は80%を達成できる見込みです。
F-22ステルス戦闘機に関しては、ステルス機特有の特殊塗装などの整備能力に課題が残っており、達成できない見込みです。2018年10月のハリケーン「ミッチェル」によりティンダル空軍基地が被害を受け、さらに状況が悪くなっています。
このようなミッション遂行能力や稼働率の情報が比較的入手しやすいというのは、国民の理解も得やすいと思いますし、いい事ですね。
ー参考までー
戦闘機の稼働率
・Full Mission Capable
・Mission Capable (本記事)
Full Mission Capableが望ましい状態で、その機体が対応可能な対空攻撃、対地攻撃、偵察など、あらゆる作戦行動を行うことができる整備状態のこと。戦闘機の機体が五体満足の状態。
Mission Capableは、その機体で対応可能な任務のうち少なくとも一つは実行可能なものの、全ての作戦行動を行うことができない整備状態のこと。例えば、足は動くので、歩いて行ってターゲットを見てくることはできるが、手は動かないので、そのターゲットに球を投げれない=偵察のみ、、、の状態。
参考リンク:
https://www.navy.mil/submit/display.asp?story_id=110977