Bell 360 Invictus – ブースターエンジン

 以前の記事でも取り上げていた「Supplemental Power Unit」という特許志願中の補助動力装置に関してアップデート。

Bell 360 Invictus「インビクタス」は米陸軍の将来型攻撃偵察機(FARA:Future Attack Reconnaissance Aircraft)プログラム向けの機体です。この機体の補助動力ユニットにPratt & Whitney(プラット・アンド・ホイットニー) PW207D1ターボシャフトエンジンが使用されるようです。

PW207エンジンは同社のBell 429軽双発ヘリコプターで動力として使用されていますが、Bell 360 Invictusでは、補助動力ユニットとしてヘリコプターメインエンジンをスタートする際や電子機器の作動などの動力源となります。それだけでなく、状況によってはメインローター・シャフトへも動力を伝達できるようです。
これは現在特許出願中の特殊な「クラッチ機構」により、補助ターボシャフトを通じて可能となるようです。

このPW207エンジンは586shp(439kW)の出力が可能で、機体右側に取付けられ、排気も右側から排気口周辺の温度を下げる赤外線サプレッサーを通り排出されます。

2020年3月の米陸軍の将来型攻撃偵察機(FARA)プログラムの最終ファイナリスト2社に選ばれた場合、本プログラムで米軍により選定されているGE Aviation社 T901ターボシャフトエンジンが機体のメインエンジンとして搭載されます。

参考記事リンク:
https://naviationjapan.com/bell-360-invictus-for-usarmy-fara-2476.html
https://www.flightglobal.com/helicopters/bell-discloses-booster-engine-for-360-invictus/135806.article