シコルスキーSB>1デファイアント初飛行

Aerospace
The Sikorsky-Boeing SB>1 DEFIANT; helicopter achieved first flight March 21, 2019. With its two coaxial main rotors and rear-mounted pusher propulsor, DEFIANT is unlike production rotorcraft available today. Photo courtesy Sikorsky and Boeing.

3月21日、シコルスキーSB>1デファイアント(シコルスキーとボーイング社で共同開発中の二重反転式ローターヘリコプタープロトタイプ機)の初飛行の様子がYoutubeでアップされました。

初飛行の場所は、フロリダ州ウェスト・パームビーチにあるシコルスキーの試験場です。

詳しい情報は両者から発表されていませんが、映像の様子では後ろのリアプロペラは回転させず、二重反転式のローターのみを回転させ、ホバリング、ゆっくりと前進、ローター軸を中心としローテートする様子などが収められています。初飛行は30分ほど行われたようです。

SB>1デファイアントは将来型垂直離着陸(FVL)ロータークラフト技術実証機です。この機体に先立ってX2試験機(2008年初飛行)や同軸反転ローターのS-97レイダー(2015年初飛行)などの飛行実績が反映されています。

飛行速度は250 knot (460 km/h)を目指し、航続距離に関しては、現在試験で使用しているT55型エンジンでは到達できないものの、将来的に同プログラム用に開発中のFATE(Future Affordable Turbine Engine)を搭載することで、要求されている229 nmi (424 km)を達成できると考えています。これらの性能は通常の同クラスのヘリコプターと比べ、速度で100-knot (185 km/h)程速く、戦闘半径も60%増加、高温高地でのホバリング性能が50%増加するとみています。
同軸反転ローターと尾部にプッシャープロペラを採用する複合ローターシステムを持ち、「コンパウンドヘリコプター」と呼ばれています。

コックピットはパイロットが左右に着座し、操縦系統はフライ・バイ・ワイヤが採用されています。メインキャビンは12〜18人乗ることが可能です。(装備による)
機体サイズからも分かる通り、現在使用されているUH-60ブラックホークや、AH-64Eアパッチなどの中型機の任務を引き継ぐ武装ヘリコプターを目指しています。

V-22などのチルトローターと従来ヘリコプターとの共同作戦などでは、どうしても従来のヘリコプターは速度や航続性能で不足しているのですが、そのギャップを十分に埋めることができる性能を目指しています。

尾部のプッシャープロペラは、パイアセッキ社のX-49スピードホークの可変式ダクテッドプロペラみたいに、せめてシュラウドで覆ってもいいのではと。

コンパウンドヘリコプターは個人的にはエンジン不具合など、緊急着陸を行う際、チルトローター機よりも生存性が高いのではないかと勝手な根拠のない期待をしています、、、。

The Sikorsky-Boeing SB>1 DEFIANT™ helicopter achieved first flight March 21, 2019. This flight marks a key milestone for the Sikorsky-Boeing team, and is the culmination of significant design, simulation and test activity to further demonstrate the capability of the X2 Technology. Photo courtesy Sikorsky and Boeing.

メーカーサイト(SB>1デファイアント):
https://www.lockheedmartin.com/en-us/products/sb1-defiant-technology-demonstrator.html
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Piasecki_X-49

※ 機体の名称に関しては、「SB-1」としているサイトもあります。メーカーサイトでは「SB>1」です。