MITAC SpaceJetネタも時々自分お勉強の為にメモります。
MITAC(三菱航空機)はM100スペースジェット関して495機のコミットメントを得ているようです。その内明らかになっているのは、2019年9月米国のメサ・エア・グループ傘下メサ航空とスペースジェットM100の100機(確定:50機、追加購入権:50機)購入について覚書を締結した分のみです。
全日空と日本航空が発注しているのはM90(MRJと呼ばれていた時のMRJ90)で、90席のデザインで北米マーケットをターゲットにスタートしましたが、Embraer E175-E2と同様に、現状のスコープ・クローズの規制緩和が見込めず重量が重すぎる機体となっています。
MITACは昨年パリ・エアショーで70席バージョンのM100の構想を発表しました。これはMRJ70とMRJ90のデザインの間に入る客席数の機体で、米国のスコープ・クローズの規制に対応させる為に新たに設定した機体です。
MRJ90プログラムは、技術的および設計上の遅れに悩まされていました。現在、国土交通省による認証が行われていますので、その進み具合によりますが、今年または来年に就航が予定されています。ボーイング737MAX認証で様々な問題が出たことで、国土交通省も慎重に進めると思いますので、認証が終了する時期に関しては今年中というのは難しいのではないでしょうか?オリンピックまでに晴れ舞台を整える野望が叶わなくなったら、そこまで急ぐ理由もなくなってしまう感じもしますね。それ以外に急がないと困るエアラインが存在すれば別ですが、、、。
<2020/2/6更新↓>
2月6日、初号機納入が2021年度以降になると正式発表しました。
MRJ90の目処がたてばM100に関してももう少しニュースが出てくるのでしょうか?MRJ90の認証状況→M100と進むのであれば、M100がローンチされて商業飛行開始時期は2023年〜2024年あたりではないかという記事もあります。
現状でのScopeClauseの制限をパスできる新世代のリージョナルジェットにはM100しかありません。
この70席クラスのメジャー・オペレーターであるアメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空は最大離陸重量(MTOW)を86,000lbsと制限しています。
M90(旧称MRJ90)はこの制限を超えてしまいます。Embraer社の新世代E2シリーズであるE175-E2も同様です。その為、Embraer社は米国市場で暫くの間はE175-E1シリーズを販売します。新世代のM100がデビューすれば、Embraer社古いE1シリーズに対して経済性で優位に戦える機体となるはずです。
Bombardier社は今年最後のCRJを生産引渡しすることでリージョナルジェット市場から撤退します。そうなるとこのリージョナルジェット市場はMITAC(三菱航空機)とEmbraerのみとなるわけです。(中国のARJ21やロシアのSukhoi SSJ100などは、製造国内で売れるだけで、世界規模で受け入れられる機体ではない為、ほぼ無視していいいでしょう。)
このようにSpaceJet M90の納期延期ネタがニュースになりますが、シリーズの中でもっとも期待されるサイズであるM100は、次世代機としては相手が今のところいないわけで、市場投入という観点ではまだ余裕があるのです。なので公式な発表はないものの500機近いコミットメントを得ているとすれば、M90の認証に目処がつけば発表されるのでしょう。「かめはめ…」ぐらいまできてるんじゃないでしょうか?あとは「…はー!!!」を待つぐらいです。←意味わからん。
そいでもって、(以前書いたように、)現在認証中のM90は、90席クラスのM200に取って代わると思われます。現時点ではコンセプト段階ですが、M100の新しい設計を反映した機体になるでしょう。M90は確定分の160機ほどを製造して終わるのでしょうね(か?)。
因みに搭載するPratt & Whitney社のGeared Turbo Fanエンジンは三菱がローンチカスタマーだったんです。だけど、先に商業飛行に持って行ったのはA220(旧Bombardier社C-Series)で、EmbraerもE2シリーズに搭載して飛ばしています。
M90、MRJ90、M100、M200と御座いますが、同じスリーダイヤマークのM鉛筆株式会社が超胴シリーズのM800、M900、M1000のローンチカスタマーになる可能性に備えて、それぞれの機体に関して軽くおさらい程度まで。HB、B、2B、3Bとかの種類分けで、最低発注機数12機とかどうかね?鉛筆のデザインもクラシックでかっこいいと思うけどなー。