737MAX関連久しぶりにメモ
・ シミュレータートレーニングと飛行再開時期
・ 無許可のセンサー使用で罰金
シミュレータートレーニングと飛行再開時期
FAAはボーイングに対し、運航停止中の737MAXのフライトシミュレーター試験で同社の乗務員が適切な手順を行えなかったとして、同社パイロットには緊急時の対応に関する新たな訓練が必要になる可能性があると伝えました。既にボーイングは737MAXのパイロットにはシミュレーターの訓練が必要だと1月7日に提案していましたので、FAAの対応内容がどのようになるのかが待たれていました。
これは2019年12月にJOEBが行ったシミュレーターを使用した飛行試験で、多くのパイロットが犯した複数のミスから、追加の試験が必要だとなったからです。
これはTACのウェブサイトで昨年末にその状況が書かれていましたが、多くのパイロットが緊急時の的確な手順をとることができていなかったという記事がありました。
また、パイロットの中には特定の状況でオートパイロットがどのように動作するかについて混乱しており、飛行機の自動警告システムが発生する中正しく機体を操作できていないパイロットもいたようです。
旅客機のシステムは比較的直感的である必要があり、平均的なパイロットが障害や緊急事態に対応するために必要な手順を実行できるというFAAの要件の一部ですが、そのような内容のテストであっても多くのパイロットが的確に操縦できなかったことは、コンピューター(iPadのようなタブレット)ベースの訓練だけでは不十分のようです。
これで世界中の737MAXの何千人ものパイロットには追加のトレーニングが必要となります。FAAの飛行再開の許可が出た後、エアラインが世界に50台ほどしか無いシミュレーターを使用して訓練をすることになりますので、長期間に及ぶプロセスとなります。ですからFAAの飛行再開の許可が出ても、この商業飛行の再開まではエアライン毎で数週間から数ヶ月先となるでしょう。現時点で発表している商業飛行再開時期よりもさらに伸びる可能性もあります。
2月中旬のエアラインの商業飛行再開予定時期は:
UNITED航空が早くても9月4日
Southwest航空は8月までスケジュールに復帰させない
American航空は8月17日までスケジュールに復帰させない
無許可のセンサー使用で罰金
FAAはボーイングが許可されていないセンサーを使用し、機体への耐空証明を付与したとして$19.7 millionの支払いを命じました。これは同社が製造した800機近い737NGと737Maxで使用されたセンサーは、Collins Aerospace社製のヘッドアップ・ガイダンス・システムへのデータをフィードするセンサーですが、これらに使用することが許可されていないセンサーを使用していたようです。
以上、737MAX関連メモでした。