全日空B777-9での技術協力に関する覚書 – ルフトハンザ・テクニーク

ルフトハンザ・テクニーク社ニュースリリース より一部を訳してメモ

 全日本空輸株式会社(以下ANA)とルフトハンザ・テクニーク株式会社は、ボーイング777-9での技術協力プロジェクトに関する包括的な覚書(MoU)に署名しました。

ANAはB777-9のローンチ・カスタマーのうちの1社であり、ルフトハンザ・テクニーク社は現在、2021年初頭にルフトハンザ航空への引渡しが計画されている同型機に対するMROサポートの準備を整えています。

両社の協力により、ANAはじめ将来的なルフトハンザ・テクニーク社のエアライン顧客がB777-9を運行する際に、導入開始から信頼性の高い機体運用を行うことに貢献すると期待しています。

両社は既に異なる技術分野や整備分野で協力できるかについて特定する作業を開始しています。B777-9導入開始時期において、技術サービスの分野での洞察とベストプラクティスを共有し、機体生産検査において協力することや、整備材料の計画と共有、ラインメンテナンスサービスとAOGサポートの分野で協力したいと考えています。さらに、ルフトハンザ・テクニーク社の独立したデジタル運用スイートであるAVIATARの技術ベースを使用し、デジタル・メンテナンス予測システムを開発することも計画しています。今後両者間で、更なる協力分野に関して協議が続けられます。

ANAとルフトハンザ・テクニーク株は、これまでもANAの運用する多くの機体のコンポーネントや降着装置のサポートに関して契約を結んできており、信頼関係を構築してきました。

全日本空輸を傘下に持つANAホールディングス株式会社が、777-9を長距離国際線に投入している777-300ERの後継機として、2014年7月31日に20機確定発注しており、2021年度から受領開始予定です。

777-9は搭載するGE Aviation社GE9Xエンジンの不具合修正等で、初飛行を含めた開発プログラムで1年以上の遅れとなっています。初飛行は2019年12月〜2020年1月を目標にボーイングで最終的な初飛行前のテストが行われています。

補足:
Lufthansa Technik(ルフトハンザ・テクニーク): 1994年に設立された、世界最大の航空エンジニアリングサービス会社。世界100ヶ所以上の都市に技術者を派遣し、世界中の航空会社を相手に航空機の整備サービスを提供している。

参照リンク:
https://www.lufthansa-technik.com/press-releases/-/asset_publisher/Xix57wMv0mow/content/press-release-mou-with-ana?p_p_auth=W92a4GFU&_101_INSTANCE_LMQlVvc4xSJw_redirect=%2F