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AFRL スワーム巡航ミサイル用Gray Wolf低コストターボジェットエンジンの試験

Gray Wolf cruise missile
Source: US Air Force Research Laboratory

 米空軍研究所(AFRL – US Air Force Research Laboratory)はグレイ・ウルフ・低コストタービンエンジン(Gray Wolf low-cost turbojet engine)の試験を行いました。

TDI-J85というエンジンと関連する低コストクルーズミサイルはノースロップグラマン・テクニカルディレクションズと共同で設計および製造されています。

この初期試験では、複数回にわたる飛行中でのエンジン始動や高高度での運用に関する試験が行われ、推力性能と燃料効率の点でも期待通りの結果だったようです。

同研究所は大量生産が可能で、低コストの巡航ミサイルの群れ(スワーム)に使用できる、費用効果が高く、簡単に製造可能なジェットエンジンを作成することを目指しています。 TDI-J85は、「高度で正常に動作するクラスと価格帯」となるとみています。

米空軍は様々なミッションで使用できる航続距離250nm (463km)を備えた巡航ミサイルと必要としています。

2017年にノースロップグラマンはAFRLから今回の開発に関して$110millionの開発契約を受注しており、この契約では巡航ミサイルによる的防空ミサイルシステムを破壊することとなっています。また、AFRLではこの巡航ミサイルがネットワークにより共同で作戦を実行することも研究しています。

これらの能力はAFRLが進めるGolden Hordeイニシアチブの一部です。これはネットワーク化された誘導爆弾や巡航ミサイルなどを含む弾薬/武器の群れが、ターゲット情報を自律的に共有し、攻撃を調整することを目的としています。

これらの武器がターゲット情報を共有することで、複数の情報からさらに正確なターゲット情報を割り出すことができ、誤爆等のミスを低減することができます。最終的には機能を犠牲にすることなく、より高価なシステムの代わりにこの低コストのサブシステムを使用することを目標としています。Golden Hordeは、AFRLが「プレイコール」と表現するチームのような自律性を使用することです。 「プレイ」とは、特定の事前定義された条件が群れ(スワーム)によって満たされた場合に有効化(または無効化)される確立された共同行動で、Golden Hordeは、「プレイブック」と呼ばれるプレイのシナリオ集を集めた物を使用し、これはミッションの前に武器に対してアップロードされ、武器が選択できるプレイの選択肢を与えます。

AFRLはGolden Hordeテクノロジーが、プレイリストから選択するのみで、事前に組み込まれたROE(交戦規定)の定義から外れることはできないようになっており、攻撃対象を決定する行為に人工知能や機械学習を使用しないとしています。

AFRLではGolden Hordeコンセプトのデモンストレーションを2020年後半に改造されたGBU-39/B Small Diameter Bomb Iとミニチュア空中発射デコイをして実施する予定で、さらに、これらの兵器が共同で模擬されたターゲットを攻撃するデモンストレーションを2021年秋頃に実施する計画です。

Gray Wolfイニシアチブの一環として、次のステップとして同研究所では今回のTDI-J85エンジンテストデータを試験飛行実証機へインテグレート、インターフェースのチェック・変更、模擬飛行試験、ミサイルのリリーステスト等を実施し、低コスト巡航ミサイルのコンセプトを実証していきます。