米空軍 操縦状態モニタリングに関してRFI

米空軍(ライト・パターソン空軍基地)は、高度な運動性能を持つ戦闘機を操縦するパイロットの飛行状態の監視と、正常な操縦が可能でない状態の場合にパイロットに警告する新しいコックピットセンサーに関しての技術提案を業界へ求めています。

7月11日付でオハイオ州ライト・パターソン空軍研究所が発行した情報提供依頼書(AFRL-711-RHX-002)では、飛行中のパイロットのパフォーマンスを維持し強化する為、パイロット中心のモニターセンサーを開発するプロジェクトについて記載されています。

このセンサーシステムの情報提供に関して、以下のような項目が含まれています:

  • パイロットの能力を高めるセンサーシステムであること。
  • 既存のセンサー技術を開発・改良し実証できること。
  • コックピットに収まるのに十分小さい軽量な、自己給電式のセンサー機器であること。
  • パイロットの健康状態の監視には、低エネルギーのBlueToothワイヤレス接続等を備えたスマートフォンやタブレットコンピューターなどの小型コンピューターなどが含まれる。
  • 空軍はソフトウェア、特にCognitive Operations Gear(COG)Packアーキテクチャを提供する。(COGパックは、いくつかのセンサーからデータを収集、保存、処理、公開、および再送信する政府のオープンアーキテクチャソフトウェア)
  • モニター項目:コックピット内の空気品質、パイロットの健康状態(バイタルサイン)、コックピット内環境(キャビン気圧、温度、加速度)、パイロットの呼吸状態
  • 9〜12時間程度のフライトでも十分に持続する容量とバッテリーが望ましい
  • フライト後、収集されたデータはリポジトリにダウンロードし、長期保存できること
  • 機上アナリティクス 収集された情報を元にパラメータを生成し、決定ルールまたはアルゴリズムを適用し、パイロットへのアラートを生成し、パイロットへ推奨される矯正アクションを提案できるオンボード分析が必要
  • パイロットアラートは、容易に知覚可能、解釈可能である必要があり、マルチモーダルアラート(視覚と聴覚同時に警告するなど)により、パイロットがメッセージを確実に取得できる必要

空軍は業界からの技術、技術的実現可能性、パフォーマンス、リソースの可用性、およびコストに関する推奨事項を求めています。
コンピューター制御で機動する現代の戦闘機は、これまで以上に人間の限界を超えた飛行状態に容易に到達できる為、パイロットを保護するこのようなシステム開発は重要です。

乗ってるパイロットはライト兄弟が人類初のフライトした時と何も変わっていないですもんね。

調達情報サイト:
https://www.fbo.gov/index?s=opportunity&mode=form&tab=core&id=42617071c8a69cfc7eb62a95b4997bf4&_cview=1