6月にジョージア州フォートベニングで行われた戦術テストで、小型の自律型クワッドコプターが小型の無人車両のグループと連携して、建物に群がり、建物を制圧しました。
Youtubeで公開された実験の様子:
DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)のOFFensive Swarm-Enabled Tactics (OFFSET) プログラムのテストとして行われた2番目のフィールドテストでした。OFFSETは、250を超えるUAVの群れと、無人車両がチームとなって連携して、複雑で入り組んだ都市環境のなかで戦術的な任務を遂行することを目的とした実験です。
今回の実験でチームは、模擬市庁舎の建物の位置特定と隔離、内部の目的物の位置特定と確保、最終的に建物の制圧という一連のタスクを実行しました。これらのタスクは、周辺地域の状況認識を維持しながら完了する必要がありました。テスト実行は最大30分続きました。実験の結果はDARPAによって開示されていません。
DARPAは、UAVと無人車両の使用は、市街地戦闘などの際に、地上部隊ユニットに、戦術に欠かせない情報を提供できる重要な手段であると考えています。都市では、高層ビル、狭いスペース、視界が限られているため、兵士がコミュニケーションをとったり、行動する上での制約が非常に多く、困難な環境です。現在、世界の人口の半分以上が都市に住んでおり、国連が2050年までに3分の2に増加すると予測されている部分で、米軍は大都市圏での潜在的な戦闘に備えています。
今回の実験には、Heron Systems社、ミシガン工科大学、ノースカロライナ大学シャーロット校、コーネル大学が参加しました。
この実験は全6回行われるうちの第2回となり、半年ごとに行われていく予定です。
DARPAのプログラム「OFFSET」のリンク:
https://www.darpa.mil/program/offensive-swarm-enabled-tactics
https://www.darpa.mil/work-with-us/offensive-swarm-enabled-tactics
記事資料参照リンク:
https://www.flightglobal.com/news/articles/video-darpa-drones-swarm-building-460206/