米海軍「ATARI」着艦システム U.S.Navy – Aircraft Terminal Approach Remote Inceptor

F/A-18C/D 着艦したところ  Photo: Pixabay

一度だけ読んだ記事だったのですが、頭文字が『ATARI』が印象に残っており、今回ブログに記録しておこうと思います。

この記事を読めば、ゲームばかりしていて注意された方も、これからは「そのうち役立つから、その訓練中」と答えることができるようになります。(1970年代末の米国ゲーム機でジョイスティック操作する「ATARI」というメーカーがありました。)

高い技量がパイロットへ求められる航空母艦への着艦は航空機の操縦の中でもっとも難しいといわれています。20トン程の重さの戦闘機を速度250km/h前後の速度で、着艦の為に設けられた長さ150m程度の甲板に着陸させます。海や空が荒れた状況では、その難易度が何倍にも増します。

この着艦作業に関して着艦操作を空母側から制御し、より安全な着陸方法に繋げるためのテストが陸上でのテストを経て、昨年2018年の3月に空母エイブラハム・リンカーン上で行われました。

機体が着艦最終段階に入った5マイルほどの距離から、機上のパイロットではなく艦上のLSOs(着艦信号官)がジョイスティックで機体を制御する「ATARI – Aircraft Terminal Approach Remote Inceptor」というシステムです。

テストを行なった日は、着艦するには簡単でない天候だったようですが、そのような状況でも使用することができるシステムであることを証明したようです。

現時点では分かりませんが、運用例としては、非常事態での着艦バックアップに艦載機に装備することもできます。無人給油機などにも装備し、無人機にとっても困難な着艦への支援システムとしたり、現在使用している艦載戦闘機の無人運用へとつながるかもしれません。

映画「トップガン」の最初のシーンで、空戦でミグにロックオンされ、恐怖で金縛りになったクーガーが、マーベリックの誘導で無事に帰投できたシーンがありました。「トップガン2」はATARIで帰投する流れとなるか?

ちなみに、昔のゲーム機の「ATARI」はこんな感じ👇

ATARI Photo: Pixabay

参考資料:
https://www.navytimes.com/news/your-navy/2018/03/30/jet-remotely-lands-on-carrier-using-atari-joystick/