ボーイング第3四半期決算と787生産レートダウン

<2020/1/31更新>最新の第4四半期レポート概要はこちら→(最新記事)

 ボーイング社が23日発表した第3・四半期決算報告では737Maxの運行停止&引渡し停止が長引いていることから全体として53%の減益となっています。民間機部門が41%減となっています。防衛関連は1.5%の増加で、これは衛星やT-7Aジェット練習機の販売の影響です。これ以外に防衛関連が昨年に比べて好調なデータとなっている理由は、安全性の確認のため陸軍の受入停止を受けていたAH-64Eアパッチ 攻撃ヘリの受入再開や、9月までにFOD問題で受領停止していたKC-46Aタンカーを米空軍へ納入した事が挙げられます。

 B787に関して、生産レートを現在の月産14機から12機へと減産するようです。レート変更は2020年度中に開始し、2年間とみています。

主な要因としては、トランプ政権が仕掛ける米中貿易戦争があり、この影響で最も航空機需要がある中国からの航空機受注は2017年から無い状態です。

 777Xに関してもプログラムは遅れており、初飛行は2020年初めを予定(これは変わらない)しているが、引渡しに関しては2021年初めをターゲットにしていると改められています。
Aviation Weekの記事では、777X向けに改善されたGE9Xが到着したニュースが掲載されていました。

資料リンク:
https://boeing.mediaroom.com/2019-10-23-Boeing-Reports-Third-Quarter-Results
https://aviationweek.com/commercial-aviation/ge-aviation-delivers-compliant-ge9x-engine-boeing-777x