ボーイングは2件の墜落事故を受けて、3月から飛行停止中の737Max飛行再開に向けて、モーゼスレイクで働く数百人の派遣社員を雇用します。
これらの社員にはモーゼスレイクでの住宅と食事手当が支給されます。求められているのは航空電子技術者、航空機整備士、機体およびエンジン整備士、航空機電装関連の技術者などです。
これらの動きは、連邦航空局がこれから2ヶ月程度で737Maxの飛行再開許可を承認すると自信を持っているボーイングの判断だと思われます。
もしそうなった場合、現在飛行停止処分で駐機中の世界中の737Maxは、欠陥のあるMCAS飛行制御システムを修正するために設計された新しいソフトウェアパッケージをインストールする必要があります。 ー (二件の墜落事故の原因となったソフトウェアについては以前の記事を参照ください。)
これから2ヶ月後でも、駐機されていた機体は最大で6ヶ月以上保管されていたことになりますので、全ての機体がエンジンやその他の装置に関して、入念なメンテナンスを必要とします。その後、試験飛行も行われる必要があります。
客先エアラインへの引渡しは、シアトルとエベレットで行われますが、その前の作業はモーゼスレイクで行われるようです。
世界中で飛行停止中の737Maxですが、それぞれの国、航空局の判断でその再開時期は変わるようです。今の所、アメリカの連邦航空局(FAA)が一番最初に飛行再開の許可を出す機関となりそうですが、アメリカのパイロットに対しては737Maxの変更された新しいシステムについて、パソコンを使ってオンラインでのトレーニングなどが検討されています。どのようなトレーニングが必要になるかについても9月頃には明らかになると思われます。
他の国の飛行機関では、もう少し現実的なシミュレーターを使用したトレーニングを行い、経験の少ないパイロットに以上な動きがあった際に的確な処置を取れるようにするかもしれません。実際、二度目に墜落した737Maxを運行していたエチオピア航空のパイロットも、ライオンエアの事故を受けて、MCASの問題についてボーイングからの対処方法をトライしたものの、最終的には操縦することができなかったからです。
現時点で、(ボーイングの考える)飛行再開の見通しは、ボーイングからFAAに対して最終的な修正ソフトウェア等を納めるのが9月上旬、FAAによる審査が一月程かかり、飛行再開の承認ご数週間で飛行再開できると見ています。早くても10月末から11月上旬と行ったところになるでしょう。
リンク:
https://www.seattletimes.com/business/boeing-aerospace/boeing-will-hire-hundreds-of-temporary-employees-at-moses-lake-as-it-prepares-for-737-maxs-return-to-service/
ボーイング求人情報:
https://jobs.boeing.com/job/moses-lake/aviation-maintenance-technician-and-inspector/185/13017080