2020年 航空機主要メーカーOutlook – Airbus

 2019年はボーイング が全てのヘッドラインを奪い、その裏でエアバスは比較的好調な年を過ごしました。2020年はどのような年となるのでしょうか?各社のOutlookを簡単にまとめてみます。

  • Boeing
  • Airbus
  • その他

Airbus

  • A220
    今年はエアバスが米アラバマ州モビールに立ち上げたA220の最終組立(FAL)が始まる年です。6-7月にはFALからの引渡しが始まります。同工場製の初号機はデルタ航空向けで、このほか、ジェットブルー、ジェットブルーの創始者デービッド・ニールマン(David Neeleman)氏が立ち上げたLCC「Moxy」向けも同工場から出荷予定です。「Moxy」はエアライン立ち上げの為の暫定名で、「Breeze」となる予定。
  • A320
    A320に関しては受注も好調で順調にみえます。
    問題があるとすれば、同社が導入する「Cabin Flex」というサービスで、これに対応するために製造工程が複雑になっています。
    それ以外に、現在の月産60機から63機へとレートアップを目材していますが、サプライチェーンが苦労しています。
    Airbusは「A322」という機体をボーイングのNMA計画がローンチされた場合の対抗機種として計画しています。この機体は – 胴体ストレッチ、新しい主翼デザイン、新型エンジンを採用した「A321 Plus」とも言われています。A320に対しても「Plus」バージョンは計画されています。
  • A330neo
    これはエアバスが抱える取扱が難しい機体です。
    A330-800は現時点で14機程度の受注のみです。ボーイングNMAがローンチされたとして、その対抗機種と考えられています。
    比べてA330-900は比較的順調な受注状況ですが、デルタ航空以外の発注は小さなキャリアーかリース会社となっており、ビッグネームからの受注が期待されるところです。今年、これまでのA330からの乗り換え時期が来るとの見方もありますが、どうなるでしょうか?
  • A350XWB
    ワイドボディー機の受注はエアバス、ボーイング共に苦しんでおり、A350もその内の一機種です。
    そのような状況ですので、エアバスはA350-900ULRとA350-1000ULRを提案しています。また、シート/マイルの改善の為、横10席も提案していきます。これはエアバスがゆったり客席のキャンペーン(ボーイングの17.3インチに対して18インチ幅のシート)をしていたのに反する作戦ですが、ワイドボディー機の現状、ゆったりしてはいられない…。
    また、ボーイング777Xが行ったのと同じように、胴体フレームをスリム化させ客室幅を4インチ(約10センチ)広げることにより、横10席にすることで失うスペースを少しでも取り戻す計画です。2023年頃に投入予定です。
  • A380
    2021年のプログラム終了に向けてお片付け中です。(以前の記事をご覧ください。)
  • A400M
    2009年12月に初飛行して10年。89機の受注に対して、85機が現在稼働中です。ヨーロッパ以外への国々への採用が期待されており、各国の航空ショーで今年も熱心な売込みパフォーマンスフライが見れると思いますよ。

他メーカーOutlookへ続く