防衛省は2020年7月1日(水)、F-35の機体整備拠点(リージョナル・デポ)の運用を開始すると発表しました。
リージョナル・デポは、アメリカ国防総省が2014年12月、アジア太平洋地域でF-35ライトニングIIの整備・修理・オーバーホール・アップグレード(MROU)施設の設置を決めており、アジア太平洋地域には日本とオーストラリアに設けられています。
7月2日(木)から、航空自衛隊三沢基地に配備されているF-35Aの1機目(79-8704)を整備拠点に搬入し、整備を進めます。
三菱重工が担うリージョナル・デポでは、F-35の機体に関連する定期と臨時の分解・検査などが必要な整備、改修などを実施します。エンジンのリージョナル・デポは東京都のIHI瑞穂工場で実施します。なお、三菱重工の小牧南工場はF-35の最終組み立て・検査(FACO)施設も設置され、アジアで最大のF-35生産・整備拠点となります。
整備を受けるのは日本で現在運用されている17機の機体と、今後納入される129機(42機はF-35B)のほか、オーストラリアが保有するF-35も対象となります。オーストラリアは現時点で計画している72機のうち21機を運用中です。関係が良好でない韓国の機体に関しては日本で整備される可能性は低いようです。シンガポールもF-35Bを12機導入する計画ですが、整備拠点に関しては明らかになっていません。
参照リンク:
https://www.mod.go.jp/atla/pinup/pinup020701.pdf