F-35 LIGHTNING II の2019年(更新)

2019年 F-35関連ニュースまとめ (Wiki見ればいいか?😅)
● Feb 2019 米海軍F-35C IOC獲得
● Apr 2019 航空自衛隊F-35A 太平洋に墜落
● Apr 2019 米空軍F-35A部隊 中東派遣 初の実戦
● Jun 2019 400機目のF-35納入 累計20万飛行時間達成
● Jun 2019 国防総省と契約締結 F-35史上最安値達成
● Jun 2019 英軍F-35B 対ISIS作戦で初実戦投入
● Jul 2019 トルコ F-35プログラムから締め出し
● Jul 2019 予定より7年早くAuto-GCAS搭載へ
● Aug 2019 米海兵隊に初の女性F-35Bパイロット
● Sep 2019 米州兵空軍に初のF-35配備
● Nov 2019 オランダ空軍基地にF-35配備
● Dec 2019 日本向けF-35 国内組み立て継続
● その他

F-35A Photo: Pixabay

Feb 2019 米海軍F-35C IOC獲得
 海軍仕様の最新鋭ステルス戦闘機「F35C」が初期作戦能力(IOC)を獲得したと発表した。20年以上にわたる試験と開発の末、実戦配備が可能になった。F-35Cで構成される初の飛行隊が、空母「カールビンソン」の艦上で着艦資格取得訓練を完了していた。
米海兵隊使用機は2015年7月、空軍使用機は16年8月に実戦配備が可能になったと発表されていた。
F-35Cの能力をまとめた記事(英語)

Apr 2019 航空自衛隊F-35A 太平洋に墜落
9日午後7時30分ごろ、航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機F-35Aが、夜間の対戦闘機戦闘訓練をするため、午後7時ごろ4機で三沢基地を離陸し、同基地の東約135キロ付近の太平洋上を飛行中、レーダーから機影が消え、その後墜落が確認されました。この機体は日本国内組立の初号機で機体番号は「79-8705」でした。三菱重工業名古屋小牧南F-35最終組立・チェックアウト施設(FACO)で最終組立が行われ、2017年6月、名古屋FACOで関係者にお披露目で使用された日本で製造した初号機でした。

Apr 2019 米空軍F-35A部隊 中東派遣 初の実戦
 アメリカ空軍中央コマンドは2019年4月15日(現地時間)、ユタ州ヒル空軍基地の第388戦闘航空団と予備役の第419戦闘航空団に所属するF-35Aを第4遠征戦闘飛行隊に編入し、“テロとの戦い”を続ける中東地域へ派遣。中央コマンドが拠点を置くUAEのアル・ダフラ空軍基地に到着したことを発表しました。アメリカ空軍のF-35Aが中東に派遣されるのは、これが初めてのこと。
 2018年夏にアメリカ海兵隊の第13海兵遠征軍(13th MEU)に所属する第211戦闘攻撃飛行隊のF-35Bが、海軍の強襲揚陸艦エセックス(LHD-2)とともに派遣され、実戦投入されています。

Jun 2019 400機目のF-35納入 累計20万飛行時間達成
 ロッキード・マーティン(LM)は2019年6月3日(月)、全世界で運用されているF-35で計20万飛行時間を達成、同時に400機目のF-35も納入されたと公表しました。
 製造400機目の機体はアメリカ空軍向けF-35Aで、ヒル空軍基地に配備されます。機種別の生産機数はF-35Aが283機、F-35Bが87機、F-35Cが30機です。これらにより達成した20万飛行時間は、開発の試験飛行、訓練、運用、アメリカとそれ以外の参加各国の機体での全ての累計時間です。3機種のうち、F-35Aがおよそ125,850時間、F-35Bが52,410時間、F-35Cが22,630時間です。(6月時点で)

Jun 2019 国防総省と契約締結 F-35史上最安値達成
 6月10日、ロッキード・マーティンは国防総省とロット12~14まで、478機のF-35生産に関する契約を、340億ドル(約3兆6,960億円)で結んだと発表した。
 この契約では、ロット12で生産される157機のF-35について、F-35Aの単価が8920万ドル(約97億円)だったロット11と比較し、約8.8%のコスト削減が含まれており、ロット12でのF-35Aの単価は8100万ドル(約87億円)となった。ロット11に比べ、F-35の各シリーズの単価を15%削減し、今回契約で最終ロットは、F-35Aの単価が7600万ドル(約82億円)になった。

Jun 2019 英軍F-35B 対ISIS作戦で初実戦投入
 英国防省は、過激派組織「ISIS」に対する作戦で最新鋭ステルス戦闘機F35Bを初めて実戦投入したと明らかにしました。
 イラクとシリアで16日に実施された作戦で、キプロスのアクロティリ空軍基地から出撃した英国空軍第617飛行中隊のF35B戦闘機 2機がタイフーン戦闘機と共に飛行しCAP(戦闘空中哨戒)活動を行いました。

Jul 2019 トルコ F-35プログラムから締め出し
 米政府は17日、トルコがロシア製ミサイルシステム「S400」を購入したことを受け、最新鋭ステルス戦闘機F35共同開発計画からトルコが排除されることを認めた。トルコによるF-35約100機の購入計画も凍結となりました。その後、トルコのエルドアン大統領がロシア首都モスクワ郊外のジュコフスキーで開かれた航空見本市「国際航空宇宙サロン」で、第5世代ステルス戦闘機Su-57を視察するなど、F-35の代わりを模索する様子がニュースとなりました。

Jul 2019 予定より7年早くAuto-GCAS搭載へ
 7月24日、ロッキード・マーティンは米空軍、F-35プログラムオフィスと共同で、F-35AにAuto GCAS(自動地表面衝突回避システム)のインストールを開始。
Auto-GCASはNASAと米空軍研究所がF-16戦闘機の為に開発したシステムです。Auto GCASは地上衝突の可能性を判断するため、機体や地形データ、その他のさまざまなモニタに表示する各種センサーを使用します。パイロットが操縦中に様々なシナリオで強いGを原因とする空間識失調となり地上衝突の可能性がある場合、またパイロットの操作や入力がない場合などにAuto GCASが作動して安全な飛行状態に回復するための最良の方法を計算し、自動で機体を安全な高度と姿勢に戻します。(→過去の記事)

Aug 2019 米海兵隊に初の女性F-35Bパイロット
 アメリカ海兵隊では2019年6月27日(現地時間)、初の女性F-35Bパイロット(アンネリーゼ・サッツ大尉 29歳)が誕生。山口県・岩国海兵隊航空基地の飛行隊に配属されることが8月9日に発表されました。アメリカ海兵隊で初めての女性として、F-35Bのパイロット養成課程を修了。海兵隊入隊前にヘリコプターのパイロットライセンスを取得したアイダホ州出身の女性です。海兵隊入隊後は固定翼のパイロット要員として、テキサス州のコーパスクリスティ基地でプロペラ(ターボプロップ)機のT-6テキサンII、そしてミシシッピ州メリディアン基地でT-45Cジェット練習機で飛行経験を積む。2018年7月にF-35B操縦基礎課程に入り、サウスカロライナ州ビューフォート海兵隊航空基地の第501戦闘攻撃訓練飛行隊(VMFAT-501)“ウォーローズ”へ配属され、およそ4年間の訓練で300時間以上の飛行経験を得たサッツ大尉は、VMFAT-501での基礎操縦課程を修了し、実戦部隊ー日本の岩国海兵隊航空基地に駐留するVMFA-121“グリーンナイツーへ配属となりました。(参照リンク:https://www.f35.com/news/detail/first-female-f-35b-pilot)

Sep 2019 米州兵空軍に初のF-35配備
9月19日、アメリカ空軍州兵(ANG)として最初のF-35A、2機がバーモント州のバーリントン空軍基地の第158戦闘航空団(158WG)に配備されました。2019年中に7機が納入され、合計20機を配備される予定。
米州兵空軍として第5世代戦闘機を運用しているのは、ハワイ州ヒッカム空軍基地の第154戦闘航空団(154WG)とヴァージニア州ラングレー空軍基地の第192戦闘航空団(192WG)がF-22Aを運用しています。

Nov 2019 オランダ空軍基地にF-35配備
10月31日にオランダ空軍レーワルデン空軍基地で同国初のF-35A戦闘機の就役セレモニーが行われました。2013年に最初の2機を受領して以降、アメリカのエドワーズ空軍基地などで機種転換訓練を行なっていました。2019年末までに10機が揃う予定で、最終的に合計37機のF-35Aを受領予定です。
小規模でニュースになる程ではなかったはずですが、就役セレモニーの際、到着した機体に消防車が放水し歓迎する「ウォーターサリュート」を映出したのですが、その際に、一台の消防車がこのセレモニーの前にF-16戦闘機の緊急着陸に対応した際、消化剤の「泡」を出すモードのまま、「水」に戻すことを忘れ、そのまま消化剤の泡をF-35Aに噴射してしまいました。消化剤のエンジンやステルスコーティング塗装への影響を調査するとなっています。。。皆さん気をつけてくださいね。

Dec 2019 日本向けF-35 国内組み立て継続
政府は2019年度以降も国内での最終組み立てを続ける方針を固めたと報じられました。
2018年末に2019年度以降は米国からの完成品輸入に切り替えると決定していましたが、国内での工程を見直して単価が下がり、継続しても問題ないと判断されたようです。
LM社の管理の元生産しているわけで、どうやって削減できたのか興味深いですね。。。
LM社は米国防省とのF-35大型契約(上の6月のニュース)で、大幅な価格ダウンをしています。この契約では納入の遅れに対してメーカー側がペナルティーを支払うことが条件となっており、日本で作るとしていた機体を米国で作るとするとメーカーへのリスクが高まる恐れがあるからでしょうか?(素人がニュースを眺めた感じ。。https://www.flightglobal.com/defence/how-big-production-increases-caused-lockheed-martin-f-35-problems/135126.article)
この勢いで、トルコで製造していた主翼パイロンなどは日本企業で製造させて頂き、こっそり国産ミサイル搭載できるようにパイロン改造してしまうのはだめでしょうか?ソフトウェアの改修しないと運用できないですね。。。いや、ぶら下げるだけでも先行で、ダミーの防犯カメラ的運用で。

その他
ミッション・ソフトウェア・アップグレードに関しては、各国で運用中のF-35に関して、Block 3Fバージョンへのアップグレードが完了したようです。(イスラエル向けは3F+というバージョンがある。)
F-35はミッション・ソフトウェアをアップグレードし続けることで段階的に能力向上が行われています。ブロック0から始まり、0.1、0.5、1、2、2B、3i、3F、4、5、6、7…と仕上がっていきます。3FへのアップグレードはF-35への完全作戦能力(FOC: Full Operational Capability)初期仕様をもたらすことで、区切りとなるアップグレードです。
目立った点として、最高高度が40,000ftから50,000ftへ、最大飛行荷重が7.5Gから9Gへと引き上げられること、運用可能な兵器が増やされるという点です。
このバージョンは2018年3月にリリースが開始され、アメリカ空軍第388戦闘航空団の所属機への適用が開始されました。

2019年の機体引渡し数に関しては134機で、月産レート11機以上となりました。米軍とそれ以外の国際パートナー、FMSでの引渡しを含んだ数です。
当初計画していた131機よりも3機多く引き渡しができています。これは前年に比べ47%、2017年と比べ103%の増加となりました。

こんなところでしょうか?
737Maxばっかりだったので、気分転換にまとめてみました。

参照サイト:
https://www.f35.com