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737MAX 現状と課題

By Steve Lynes from Sandshurst, United Kingdom – EGLF – Boeing 737 Max – N120IS, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=70921481

 今月29日にボーイングの2019年決算が発表される予定です。737MAX関連での膨大なコストが明らかになると思います。

 現在、生産停止中の737MAXですが、今後どの様な動きがあるのでしょうか?生産再開はいつになるのか、生産レートはどの様な回復をするのでしょうか? 眠いけど、ちょっとメモっておきます。

  • 生産再開時期
  • 生産レート
  • サプライヤーへの影響
  • 対エアバス
  • NMA/FSA
  • キャッシュフロー
  • エアライン

生産再開時期:
製造してもこれ以上駐機する場所がなくなった為ですが、ボーイングから再開時期に関しての言及はありません。
生産停止は少なくとも2月までは続きそうです。日本のサプライヤーも現在製造停止&出荷停止しているメーカーもあり、1ヶ月程生産停止を現時点で考えている様です。
2月3月中にFAAが737MAX再認定される可能性もかなり低いのではないでしょうか?エアラインが6月以降にスケジュールを延期したことなどから逆算ですが。。。

生産レート:
生産再開されたとしても、いきなり生産停止直前の月産42機でリスタートすることは無いでしょう。先ずは最大10〜15機程で再開し、月産42機に戻るのは2021年頃、当初の目標だった月産57機は早くても2022年までは難しいかもしれません。これまで生産した機体を整備し出荷する作業は思ったより時間がかかる為、これまで作り続けた機体を引渡しながら生産再開するとなると非常にゆっくりとした回復カーブを描くのではないでしょうか。
Spirit Aerosystems社にも既に製造済みの胴体が100機分保管されており、ボーイングはこれも消化しなければなりません。

FAAが行う認定作業もこれまで以上に時間をかけて行われるでしょうから、これも再開のスピードを抑えるものとなるでしょう。

サプライヤーへの影響:
サプライヤーへの影響は大きなものです。
Spirit Aerosystems社は先週、従業員2,800名をレイオフすることが発表されました。ボーイングから再開時期の情報がない為、レイオフ期間も無期限となっています。
再開されたとしても、低レートでの生産再開ですから、従業員も全員が同じタイミングで復帰できる訳ではなく、全員が復帰できる時期は上記の生産レート時期と相対的なものとなるでしょう。

小規模のサプライヤーにとっては、非常に厳しい期間となります。

対エアバス:
生産再開されたとしてもスローペースでの生産となる中、エアバスは対抗機種であるA320ファミリーの生産レートを現状の月産60機から63機へとシフトアップする計画です。70機まであげる話も出ています。
エンジン供給メーカーのCFMも737MAX生産停止発表後にエアバス向けのLEAPエンジンの引渡しペースをあげることを発表しています。もし、エンジン以外のパーツに関してもサプライヤーから納入されることが可能であれば、月産レート70機で生産を行い、現在約55%程のマーケットシェアを更に拡大させることが可能となります。

NMA/FSA:
今のところNMA(New Midmarket Airplane)やFSA(Future Small Airplane)に関しての新たな情報はありませんし、ボーイングもメインは737MAX飛行/生産再開ですので、計画はホールド中です。
本当はまさに今新しい機体を開発しなければならないタイミングですが、身動き取れない状況です。
737MAXは再認定を受ければ良い機体だとは思いますが、A320neoと競争するにはちょっと足りない期待です。これまでなんとかイーブンのゲームができていましたが、飛行停止、生産停止、生産再開後のスローペースで月産57機まで戻すのに数年かかる見通しの中、これまでの対A320と同様の戦いができる状態に戻ることは非常に難しいでしょう。だからこそ今新たな機体を発表・開発する必要があるのですが、、、。

キャッシュフロー:
これまでボーイングの利益の40%を生み出していた737MAXですが、今後数年間は一気にこれが減る事で、ボーイングのキャッシュフローも減ることになります。これまで引渡しできていなかった機体が引渡しできることで回収できるキャッシュもあるでしょうが、飛行停止によるエアラインへの補償など一連のダメージは相当なものでしょう。

エアライン:
パイロットはコンピューターベースのトレーニング以外に、シミュレーターでのトレーニングが必要となる可能性が高いでしょう。これま以前の記事でメモっていますので、そちらをご覧ください。

以上、現状と課題についてまとめてみました。