シコルスキーとボーイングは飛行試験中のSB>1 Defiant コンパウンド・ヘリコプターの動画を公開しました。
実証機は時速100kt(185km/h)に到達したようです。
公開された動画は1月13日に行われた飛行試験で30度バンク・ターンの後、100Knotsを越えた様子が収められています。(昨年10月時点では、)2020年第一四半期中に40ktづつ速度を上げながら、最終的に230ktを達成する計画です。
NASAエイムズ研究センターでは、風洞モデルで250ktの風洞試験に成功しています。
SB>1 Defiant は昨年ギアボックスのトラブルがベンチテストで発見されスケジュールの遅れが発生しています。
SB>1 Defiant は米陸軍の将来型垂直離着陸(FVL)、FLRAA(Future Long-Range Assult Aircraft)ロータークラフト技術実証機です。この機体に先立ってX2試験機(2008年初飛行)や同軸反転ローターのS-97レイダー(2015年初飛行)などの飛行実績が反映されています。
同軸反転ローターと尾部にプッシャープロペラを採用する複合ローターシステムを持ち、「コンパウンドヘリコプター」と呼ばれています。
対抗機種としてはBELL社V-280 Valorがあり、どちらの機体も最終的に米陸軍のFLRAA(Future Long-Range Assult Aircraft)採用される機体ではなく、技術実証機です。最終的なデザインは2年後2021年の秋頃までにメーカーが提出し、その後米陸軍が2022年3月頃に最終決定するというのが現時点でのスケジュールです。
対抗機種のBELL社V-280 Valorは2017年12月に初飛行を成功させ、これまでに150時間以上のフライトと300ktsの速度を達成しています。更に、無人飛行モードのテストに移行しているというニュースも先日ありました。
参照リンク:
https://www.lockheedmartin.com/en-us/products/sb1-defiant-technology-demonstrator.html