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ヒル空軍基地 A-10塗装除去にロボット使用

Clemco abrasive-blasting equipment   Photo source: U.S Air Force photo by Todd Cromar

 ヒル空軍基地ではこれまで30年以上にわたって戦闘機の塗装除去/剥離にブラスト手法を用いてきましたが、昨年、同基地の第576航空機整備中隊ではこれまで使用してきたのと同じメーカーの新世代ロボットテクノロジーを採用しています。この部隊ではA-10 Thunderbolt II攻撃機の塗装剥離を行っています。

この新しい塗装除去方法は2台のロボットを使用して行われます。各ロボットに4本のホースが取付けられており、それぞれのホースが独立して動き、2台で機体の両面の作業を行います。

作業時間は大幅に短縮され、A-10攻撃機の場合でこれまで3日間かかっていた作業が、9-12時間程に短縮されました。A-10攻撃機は運用される過酷な環境や湿度が原因で起こる腐食から機体を守るため定期的な外装整備が必要です。

作業時間の短縮と消費エネルギー削減だけでなく、作業者の六価クロム粉塵環境での曝露を最小限にすることもできます。

塗装除去には剥離剤を使用したケミカル方法などがありますが、塗装を除去した後に二次処理が必要ですし、その廃液設備や処理が必要です。
グラインダーを使用した方法は作業者への負荷と作業時間が非常にかかります。また、グラインダーがあたらない角の部分など苦手な箇所が発生します。ブラスト方法は細かい箇所に手が届き、塗装除去だけでなく、同時に表面を粗すことができるので、次工程の塗装や接着の前処理を合わせて行うことも可能です。

ブラストに使用されたメディアと除去された塗装は写真で見えるように、機体の下の床が網目になっており、下に落ち、後から分別処理できます。網で篩い分けする感じで処理します。(多分)

塗装に関しては、まだまだマニュアル作業が非常に多く、このようなロボットを導入しているニュースはなかなか見ないのでメモしてみました。

塗装に関しても、マスキング作業など非常に時間と手間がかかるプロセスであり、3Dプロジェクション等で機体にマスキングラインを照射し、作業時間を短縮させる方法もあります。整備時間の中で時間がかかる工程だという認識はあっても、なかなか塗装部門に費用をかけるというのは簡単では無く、国内でもマニュアル作業の現場はまだまだあるのではないでしょうか?

参照リンク:
https://www.hill.af.mil/News