ジャンボ機(4) ジャンボ機といえば

前回の記事の中で運用中の機体等のデータを表にしましたが、現在、主力で使われているのは747でも「後期版」の比較的新しい「テクノジャンボ」と言われている機体です。-400シリーズと−8というシリーズです。

-400シリーズは、前回も書きましたが、機体の操縦装置にデジタル機器が多数導入された為、機関士を必要とせず、パイロット二人だけで運用できるようになった新しい機体です。見た感じは「クラシック」の−300と変わらない感じですが、主翼の翼端に上に向いた羽根「ウイングレット」というものが採用されています。これが一番の違いですね。このウイングレットをつけることで、簡単にいえば飛行機が飛ぶ時の抵抗を減らす(=燃費良いじゃん!)ことができます。東京ーニューヨーク間の飛行で、クラシックの機体より燃料を3トンくらいセーブできるって30年ほど前に読んだ気がします。(1989年ぐらいだったよなーって、念のため検索したら、記憶は悪くないらしく、-400も運行開始から2019年2月で30年です。子供の時に、747-400シリーズデビューの特集号が出て、それを隅から隅まで読んだ記憶があります。書くって良いことだな、、、ボケ予防だこれは。。)

B747-400 主翼の先にピンと跳ね上がった翼が「ウィングレット」

日本の政府専用機も、政府専用機として初めて導入した飛行機がこの-400シリーズで、1991年から使用してきました。今年からB777に機種変更となります。

最後に、-8シリーズについて書きます。これはジャンボジェットの最新型で、簡単にいえば-400の機体に、これまでの747のエンジンと比べて、大きなエンジン(787と同じ)を取り付け、機体の長さも数メートル長くなって、気持ち大きくなった機体です。2010-2011にかけて、貨物機と旅客機タイプがデビューしました。

この-8の開発の経緯は、今回、この「ジャンボ機」シリーズのブログを書き始めた理由のA380と大きな関係があります。

エアバスがA380の構想段階にあったときに、各航空機メーカーが総二階建てのジェット旅客機を考えた時期があったと書きましたが、まさにボーイングは747の総二階建てや、747の胴体を大きくしたストレッチタイプを作るという「747X」構想もあったんです。しかし、ゼロから作り上げる最新型のA380にデビューして何十年も経過した機体をいじくったモデルでは勝てないし、タイミング的に、2001年9.11のテロで世界的に旅客数が減ったことや、燃料の高騰などの理由で開発は中止となりました。

しかし、数年してこの計画はカムバックを果たします。A380の受注状況がそこまで悪くないということと一定のニーズが見込めるということからです。

筆者は747のその遺伝子に「747X」(後の「−8」)の開発再開の理由があると思っています。

続く