米国防省はLot 9以降に製造された新しいF-35Aに関して、機関砲の使用に関して戦闘時以外での使用を禁止する制限をしています。
この原因に関しては、米国国防総省の兵器システムに関する運用および実射のテストおよび評価活動を行うDOT&Eが米国議会に提出した報告書が1月30日に公開されています。
資料のP-24ページに:
Unit flying newer F-35A aircraft discovered cracks in the outer mold-line coatings and the underlying chine longeron skin, near the gun muzzle, after aircraft returned from flights when the gun was employed.
とあり、比較的新しいF-35Aにおいて、機関砲を使用したフライトから帰還した機体において、銃口(マズル)付近のアウター・モールドライン・コーティングとその下部にあるチン・ロンジロン・スキン(縦通材表面)においてクラック(亀裂)が見つかったと書かれています。
Lot 9の機体は2017年に引き渡されています。
F-35は固有武装としてF-35A型のみが GAU-22/A 25mm機関砲を機内に固定装備しており、B型とC型では機外搭載オプションの1つとしてステルス性を備えた25mm機関砲ポッドが使用されます。B型とC型でもアウター・モールドライン・フェアリング取付けに違いがあり、B型の25mm機関砲ポッドをC型で使用する事はできません。
昨年の報告書から引き続き、F-35Aに搭載の機関砲の精度に関しては受け入れられる精度を達成できておらず、B型とC型では一定の精度を保っているようです。ただし、この報告書データが収集された以降にもF-35Aのソフトウェアアップデートや機関砲精度補正作業が行われている為、報告書内容が必ずしも最新の状態では無い可能性もあります。
報告書なのかには、F-35プログラムで873に及ぶ未解決や新たな欠陥があり、1つ解決してもまた新たな問題が見つかるといった状況であることが書かれています。
参照リンク:
https://www.dote.osd.mil/News/Article/2070889/the-fy2019-dote-annual-report-has-been-released-to-congress/