フィリピン空軍UH-1飛行復帰へ 日本からのスペアパーツを使用

Photo courtesy of PAF PIO

 フィリピン空軍(PAF)の第205戦術ヘリコプター部隊のUH-1「ヒューイ」ヘリコプター合計7機は、今年3月に日本政府から譲渡されたスペアパーツの使用により、飛行再開しミッション対応可能になると、PNA(Philippine News Agency)で明らかになっています。

発表の中で、検査チームがスペア保管庫から7機のヘリコプターを運用状態に戻すのに必要なアイテムを見つけたようです。

それらのスペアパーツは、メインローターブレード、テールローターブレード、テールロータードライブシャフトでした。

10月6日に第205戦術ヘリコプター部隊にスペアパーツは引き渡され、ヘリコプターの修復作業が進行中とのことです。

このスペアパーツに関しては、平成31年3月19日、クラーク空軍基地においてUH-1Hスペアパーツの比空軍への移転を記念する式典が開催され、UH-1Hスペアパーツが引き渡されました。譲渡で合意しているのは約1400種類・約4万点の部品となります。

陸自はUH-1HとUH-1Jの二機種を装備していましたが、1973年度に配備が始まったUH-1Hは2012年度にすべて退役しており、補用品が使われないまま残っていました。日本はさらにヘリの保守支援なども提供できないか検討しています。

これら再稼働が可能となったUH-1は人道支援や災害対応、輸送、情報、監視、PAFの偵察活動などの任務に復帰することになります。

 現在、フィリピン空軍では18機のUH-1が運用中で、その内14機がUH-1H、4機はHoneywell T53エンジンへの換装などのアップグレードが施されたUH-1H Huey IIとなります。保有機体の平均機齢は47.5年となっています。これまでに89機が退役しています。

 

参考リンク:https://www.pna.gov.ph/articles/1082534