米空軍研究所 ロボットがセスナ機で2時間飛行

8月9日、米空軍研究所(AFRL)とDzyne Technologies社(カリフォルニア州アーバイン)が共同で開発したロボットシステムが1968年製セスナ206の飛行に成功し、ユタ州ダグウェイ試験場で2時間に及ぶデモフライトを実施したようです。その様子をYoutubeで見ることが出来ます。これは「Robotic Pilot Unmanned Conversion Programme」といわれる実験で、ロボットが人間が操縦するのと同じように飛行機を操縦させることを目指したものです。ロボットシステムは「Robopilot」と呼ばれているそうで、そのままですね。。

Robopilotは人間と同じように、操縦桿を操作し、ラダーやブレーキを踏み、スロットルをコントロールし、スイッチを切り替え、計器盤の計器を人間と同じように読み取ります。飛行状態の把握にはGPSや慣性測定器などのセンサーを使用し、コンピューターがそれらの装置からの情報を処理し、飛行機を操縦する上で最適なプロセスを選択します。

UAVの開発は各国で進められていますが、どちらかというとハイテクなラジコンの部類で無人に特化した専用の機械で、コントロールもコンピューターで直接制御する方法です。今回の研究は有人機にロボットを乗せることで、例えば、既に有る有人の機体にこの「Robopilot」を取り付ければ、自動で無人ミッションを行い、無事に着陸した後に、装置を取り外し今度は人間のパイロットが乗り込んで、、、というミッションも可能となります。

⇩Robopilotによるセスナ206初飛行の様子

改造は最小限で、パイロットシートを取り外し、アクチュエーター、ロボットアーム、センサー、カメラ、動力システムなど機器を取り付けるフレームが代わりに取り付けられています。

今回のRobopilotの実験はDARPAで行われた「Aircrew Labor In-Cockpit Automation System (ALIAS)」プログラムと似ています。こちらのプログラムでは、ロボットシステムがDiamond DA42, Cessna 208 Caravan, Bell UH-1などの機体に取り付けられテストされました。ボーイング737-800NGの機体を用いて自動着陸のシミュレーションも行われました。

⇩ALIASロボットシステムがBoeing 737-800NGの自動着陸シミュレーションしている様子

関連リンク:
http://www.dzynetech.com