GKN社のウェブサイト ニュースリリースから
注目する点として:
- エアバスーWing of Tomorrow 向けに設計製造した翼スパー(桁)製造用の中規模サイズ(4M)のデモンストレーターツールを納入。
- 複合材製の機体主要構造部品製造、それも比較的大型のパーツ製作にRTMーResin Transfer Moulding技術を使用するという点。
- 英国の航空宇宙分野の研究機関である「 Aerospace Technology Institute」などの資金サポート(£24.4 million=約34億円)を受けており、低コストでの製造技術と翼スパーの大幅な重量減を達成する研究がなされている。
GKN Aerospace社がエアバスーWing of Tomorrowプログラム向けに設計製造した翼スパー製造用の中規模サイズ(4M)のデモンストレーターツール(成型治具)。このツールは低圧RTMを採用しています。翼スパーは航空機構造部品の中でも設計、製造が非常に複雑な物の1つですが、このような規模の製品にRTM技術が採用された前例は無いとのことです。
GKN Aerospace社のエンジニアは同社の自動車部門で培ってきた治具製造技術を今回のツール製造に活かされており、同プログラムが目指す月産60機を達成し、複合材製品の製造工程の1/3を省く事で生産効率を飛躍的に向上できるとしています。
従来のあらかじめ樹脂含浸されたプリプレグを使用した製造方法から、ドライファイバーを使用しレジン注入を行うこの低圧RTMを使用した翼スパーの製造方法は大幅な重量を削減できるようです。
参照リンク:
https://www.gknaerospace.com/en/newsroom/news-releases/2019/gkn-aerospace-breaks-new-ground-in-large-composite-wing-structure-technology/