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新エンジン搭載 ボーイング767(-X) 再検討

Boeing 767(UPS) Photo: Pixabay

 ボーイング社が新エンジンを搭載したB767の貨物機と旅客機モデルについて再検討していることがわかりました。

これはFlightGlobal誌が最初に取り上げた情報ですが、「767-XF」というプロジェクトネームで、既にある機体プラットフォームを使用して将来的な貨物機を検討しているようです。

ベースとなる機体は767-400ERで、GE社製GEnxエンジン2発を搭載した形のようです。エンジンは既存のエンジンより大きくなる為、ランディングギアをより長いスタイルに再設計する必要があります。

ボーイングは既に767-300フレーター(貨物機)をUPSとFedEx向けに製造しており、軍用給油・貨物機をKC-46として製造しています。ですから、767-Xの開発は比較的容易に生産ラインに加えることが可能とみられます。これは、ボーイングが機体デザインの変更を最小限に抑え、メインの変更点はエンジンの換装のみとなることを目標にしているからです。その為、767-XFでは767-300Fで既に採用されている前部メインデッキ貨物扉を使用するようですし、コックピットも787や737Maxで採用された最新式のコックピットが流用されるようです。

EISは2025年を計画しているようです。←737Maxでは新型のエンジンを採用したというのがあり(FAAがやるべき事すっ飛ばしても)プログラムローンチからEISまで6年かかっています。767Xは既に実績のあるGEnxを採用するという部分でEISへの期間も短いのでしょうか。

同紙では、767-Xの旅客機バージョンも検討されているようで、これは安価で開発リスクの低い機体としてNMA開発のバックアップとして検討されているようです。NMAに関しては、ボーイングはこれまでかなり長い間検討を続けており、Airbus 321XLRとA330neoに対抗するMOMマーケットでの機体開発の動向が注目されています。
もし、767-Xが安価な低リスクのNMA代替プランとしてローンチした場合は、資金とエンジニアリングソースを「737後継機」- 「Future Small Plane」に集中させ、全く新規開発のシングルアイル旅客機を生み出すことが可能となるかもしれません。

737Maxの飛行停止に始まり、737に続く災いを考えると、このオプションは非常に良いアイデアかもしれません。新たなシングルアイルの機体でエアバスに対抗できるようになり、これまでのゲームをリセットできそうです。

767は1982年にUnited Airlinesに引き渡されて以降、合計1,165機が製造されてきました。現時点でも105機のバックログ(767-300Fが60機、767-2Cが45機(米軍と自衛隊向け給油機))があります。このように767は貨物機としての需要はありますので、767-XFは比較的需要があるかもしれません。しかし、旅客タイプは同クラスのマーケットはA330と787に入れ替わっており、767の旅客タイプを運行するエアラインは少なくなっています。

このような既存の機体を使用したプロジェクトは、これまでも777Xや737NG/Maxで行われてきました。
777Xでは、大掛かりな変更が採用され、コンポジット製の主翼、主翼翼端を跳ね上げるフォールディングウィングチップの採用、大きな客室窓の採用、787並のキャビンプレッシャー、新しいアビオニクスなどです。
737Maxは今となってはやり過ぎがバレた感じですが、もうこれ以上無理なサイズのエンジンを取り付けたことにより、MCAS等の操縦性をコントロールする機構が必要となり、結果は一連の皆さんご存知のストーリーを招いています。
「マイナーチェンジ」や「派生型」の繰り返しで痛い目にあっているのですが、これも終わらせ一から作り直したクリーンシートデザインの機体を生み出すための最後のマイチェンor派生型機体になるのか?70年代のコンセプトで設計された機体をプラットフォームに使用し続けることが最適なのか?皆さんどう思います?

日本のボーイング下請け企業から見ればNMAのワークシェアに期待できない現状から見ると767Xの話はちょっと期待してしまう話題でしょうか?

KC-46A Pegasus Photo: Boeing

参考リンク:
https://www.flightglobal.com/news/articles/boeing-examines-genx-powered-767-x-for-cargo-and-pa-461386/